整形外科

整形外科

整形外科で対応可能な症状、状態

整形外科で対応する疾患は、打撲、捻挫、靭帯損傷、骨折といった一般的な外傷と、加齢によって起こる変形性関節症などの変性疾患に大きく分かれます。さらに、腰痛、首の痛み、肩こり、関節痛などの運動器の疾患、骨粗鬆症といった全身の疾患なども扱います。正確に病状を把握した上で、リハビリだけではなく手術をした方が改善を見込めると思われる場合は、手術を受けられる適切な医療機関をご紹介いたします。また、首や腰に痛みがある方の中には、単なる筋肉の痛みではなくヘルニアによる痛みである可能性もあるため、必要に応じてCTやレントゲン撮影、もしくは関連病院でのMRIの撮像を行い、ヘルニアと診断された場合には速やかに手術が受けられるようにさまざまな手配をしています。

整形外科

手術を行うタイミング

足などが痛いからと歩かずにずっと寝込んでいて筋肉が弱っている方に対しては、手術をすれば改善すると思われる場合であっても、すぐに手術をせずにまずはリハビリを行って筋肉を取り戻すことを目指す場合もあります。特に高齢の方は、加齢に伴って筋肉量や筋力が低下する「サルコペニア」という状態に陥る例が多く見られています。さらに、体力や筋力の低下のために人と接する機会が減ったり食事バランスが悪くなったりすることでますます体が衰え、判断力や認知機能など精神的な領域に関しても機能低下が見られる状態を「フレイル」と呼びます。いずれの状態でも、手術をして体を動かす機能を改善したとしても、筋力の低下のために余計に歩けない状態になってしまいます。手術の際には高次医療機関にご紹介していますが、病状の把握と手術の適切なタイミングの選択、必要なリハビリの指導は当クリニックで責任を持って行います。

交通事故の治療

交通事故の治療

追突事故をはじめとする交通事故は、シートベルト着用率の向上と、エアバックや自動ブレーキシステムといった安全機能の進化によって昔よりも減ってきていますが、それでも交通事故で整形外科を受診する方は一定数いらっしゃいます。交通外傷に対しては、理学療法の中で運動療法をはじめ、痛みが取れない場合は内服薬や湿布などの外用薬を併用しながら、有用性が高いといわれるリハビリテーションも取り入れた総合的な治療を行っています。交通事故に遭った直後には明確な症状がなくても、数日後に痛みや違和感が現れることがあるので、「特に気になる症状はないから」とそのままにせずに必ず病院で診察を受けておくことが大切です。

高齢の方に多い腰部脊柱管狭窄症とは

高齢の方に多い腰部脊柱管狭窄症とは

腰部脊柱管狭窄症(LSCS)は、背骨の中を通っている神経が、加齢などで背骨が変形したことによって圧迫されるために起こる病気です。立っている時や歩いている時に足の痛みやしびれが出ますが、前かがみにして休むと症状が和らぐのが特徴です。進行すると排尿や排便に関する神経にも障害が及び、排尿障害や便秘などの症状が現れることがあります。腰部脊柱管狭窄症が疑われる時は、問診で症状を確認した上で、レントゲンやCT、場合によってはMRIなどの画像診断でしっかりと検査を行います。症状に合わせて薬物療法や理学療法、リハビリによる筋力維持などで改善を図り、これらの保存療法では効果が見られない場合には信頼できる医療機関に紹介して手術を受けていただくことになります。腰の骨がずれた「すべり」などの不安定性を伴う狭窄では、脊椎インストゥルメンテーション手術と呼ばれる、変形した背骨をチタンでできた金具で固定する手術が有効です。

手術が必要な膝のトラブル

加齢のためにクッションの役割を果たす軟骨がすり減って痛みやこわばりを感じるようになった膝関節は、人工の関節に取り替える人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty、TKA)を行うことで、痛みの大きな改善と早期の回復が期待できます。また、変形性膝関節症やリューマチによって悪化した膝についても、通常のリハビリで一定以上の回復が見込めない場合には手術が必要になります。当クリニックでは手術は行っておりませんが、適切な診断と手術後の経過確認、必要なリハビリテーションが可能です。患者さんごとに専門家の目で病状を把握して、もっとも必要な治療を提案し、必要に応じて高次医療機関への紹介することで、できるだけスピーディな形で回復へと導きます。

「リハビリは侮れない」の意味

当クリニックではリハビリの有用性を高く評価しており、リハビリは手術療法に劣るものではなく、手術と同等の選択余地があるものであるという考えのもとに積極的に治療に取り入れています。もちろん両者が全く同じというわけではなく、手術で改善する疾患というものもあり、そのような場合では手術が成功すればリハビリに通院する必要がないのも事実です。しかし当クリニックにおいても、適切なリハビリによって肩や腰、膝の痛みがなくなり、快適な日常生活を取り戻された例を数多く見てきています。古くから一部で言われている「リハビリは整形の墓場」といった考え方は偏見であり、誤りであると知っていただくことが私達の願いです。

手術が必要な膝のトラブル

痺れや麻痺を感じた時の判断の難しさ

痺れや麻痺を感じた時の判断の難しさ

痺れの症状が現れる病気は範囲が広く、また「痺れる」という症状そのものが痛み以上に曖昧なため、何科を受診すればよいか判断に困ることが多いことと思います。麻痺や痺れなどの神経症状が、整形外科的なものであるか、脳神経外科領域に含まれる中枢神経のものであるかは、専門家の目で見極める必要があります。特に脳梗塞などの脳に関わる疾患であれば緊急性を要することが多く、また整形外科の分野でも重度のヘルニアによる麻痺などであれば緊急手術の対象となります。まれに両方に問題があるというケースもあり、気になる症状がある時には自己判断で放置せず、まずは受診することが大切です。整形外科と脳神経外科の両科目を標榜している当クリニックであれば、結果的にいずれの分野であってもレントゲンやCTなどの必要な検査や診断、治療を迅速に行うことが可能です。

手術後に気をつけていただきたいこと

整形外科では「手術をすればそれで終わり」ということはありません。例えば金具やねじなどの人工物を使った手術を行った後は、年月の経過による疲労や劣化の度合いが骨と金属ではミスマッチが生じることがあり、金具そのものには問題がなくても、その周囲の柔らかい骨の部分との関係で問題が起こる可能性があります。そのため術後の定期的な経過観察やレントゲンなどによる画像的診断を続けていくことが大切です。また金具の力で関節が動くようになったとしても、一緒に動く筋肉が弱っていては手術を行った意味がなくなるため、後療法とも呼ばれるリハビリテーションを医師の指導に従って適切に行う必要があります。肩など、動かさないでいるとそのまま固まってしまうような時には、痛みを我慢して動かすリハビリを行うこともあります。専門家が理にかなったリハビリ計画を立て、それに従って進めていくことで高い成果が期待でき、患者さんにとってはモチベーションを保つことにも繋がります。

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